刈谷市中央児童館プラネタリウム偵察レポート
2005年9月17日(土)13時30分
刈谷市中央児童館「はばたき」プラネタリウム
「秋の星座と宇宙からのお客さま」初回投影
CORE諜報員 平井 智

アクセス
刈谷市中央児童館「はばたき」(以下「はばたき」)は、JR・名鉄「刈谷駅」から徒歩5分。アクセスの容易さでは優れており、入場料無料、プラネタリウム観覧料の安さ(一般50円・中学生以下無料)と併せて、気軽に見に行ける。ただし投影は、土曜日は13時30分・15時00分の2回、日曜日は11時00分・13時30分・15時00分の3回だけなので気をつける必要がある。
展示
階段を上がると正面に「はばたき」のマスコットキャラクター「ハバタッキー」の張りぼてがある。いきなり天文と関係のない展示があるところが児童館の姿勢を暗示している。その奥には「今月の星空」のコーナーがあるが、内容は天文雑誌のコピーである。
入っていくと左側には、「季節ごとの星空」がある。ボタンを押すと星の位置に埋め込まれたランプが点灯するというもので、星座の形が分かるようになっている。これはなかなか好評を博していた。右側には天球儀・地球儀・火星儀・月面儀があり、その隣には古色蒼然とした大判の星図が掛けられている。なかなか精密なもので、展示物の中ではこれに一番感動した。
さらに奥へ行くと、トイレへ続く細い通路があり、そこに月面写真の大伸ばしがある。なかなか見事なのだが、おそらく「はばたき」建設当時に撮影された写真であり、古さは否めない。さらに残念なことは、トイレに行く人以外は写真の存在に気がつかないことである。
投影内容・解説
番組の内容は、地球に漂着した迷子の宇宙人に地球の星座や、地球での宇宙人に関する話題を紹介すると言うものであった。さらに、刈谷出身の童話作家森三郎の「かささぎ物語」が紹介されていた。話の中に一番星が登場すると言うのが理由らしいが、あまり関連はなかったように思う。
内容のレベルは幼児〜小学生向けのもので、さすがにそれ以上の人には物足りない。もっとも、「児童館」であることからすれば妥当と思われる。それよりも気になったのは、投影時間の長さである。1回約45分間の完全オート番組であり、幼児や小学校低学年が興味を持続できる時間を越えている。天体と直接関係のないおしゃべりが案外多いので、その辺りをカットして20分程度にするか、前半をオート番組、後半を解説員による生解説にするなどの工夫をすると良いと思う。
演出には学ぶべき点が多々あった。静かに音楽が流れはじめ、太陽がゆっくりと西の地平線に傾いてゆく。夕日が沈む頃、宵空は茜色に染まり、次第に紺色へと変わる。やがて夜の帳が下りる頃、気が付けば頭上には満天の星空が広がっている--。このシーンは何度見ても感動する。これだけのために50円払うのも有りだと思う。夕焼けを表現するのに実際に撮影した写真を使っている点や、地平線上に刈谷の風景や夜景を投影している点など、プラネ3号機に取り入れたい所も多かった。また、効果的なBGMの用い方に注意を喚起する点でも有意義であった。
番組中最も残念だったのは、声優が台詞を棒読みしていることである。悪役のBH(得意技は「BH光線」)は健闘しているものの、主役のハバタッキー(同じく「スタンプファイヤー」)の声に覇気が無い。そういうキャラクターなのだと言われればそれまでかもしれないが、もっとBHを見習ってほしいものだ。
最後に、五藤光学製モリソン型レンズ式プラネタリウム投影星数8500個は素晴らしく、こんなものを作ってみたいと思わせるに充分であったことを付記して筆を擱きたい。
参考文献
プラネタリウム 秋の星座と宇宙からのお客さま –お話:かささぎ物語(森三郎)-
刈谷市中央児童館パンフレット No.98 2005年9月
プラネタリウムへようこそ -星空を創る人々の知られざる世界-
青木満著 地人書館発行 1998年8月
プラネタリウムの星空

オリオン座とアルデバラン
2005年9月17日14時10分頃 5秒間露出
ミノルタSRT-101 35mmF2.8開放
コニカミノルタセンチュリアスーパー1600
*手持ち撮影のため手振れしています。ご了承ください。